【初心者向け】ドメイン移管とは?手順・費用・注意点をわかりやすく解説

「お名前.comからXserverに移したい」「ドメインの管理を一本化したいけど、何から始めればいい?」
そんな人に向けて、この記事ではドメイン移管(レジストラ移管)の仕組み・手順・費用・注意点を初心者でも理解できるように解説します。

ドメイン移管とは、簡単に言えば「ドメインの引っ越し」です。
現在契約している管理会社(レジストラ)から、別の会社にドメインの管理権限を移すことで、料金・サポート・運用環境をより良くするために行います。

ただし、手順を間違えるとサイトやメールが止まるリスクもあります。
本記事を最後まで読めば、「安全に・確実に」ドメイン移管を行うためのすべてが分かります。

ドメイン移管とは?意味と目的を理解しよう

ドメイン移管とは「管理会社を変更する手続き」

ドメイン移管(Domain Transfer)とは、現在ドメインを管理している会社(レジストラ)を別の会社に変更する手続きのことです。
ドメインそのもの(例:www.example.com)は変わりませんが、管理権限・請求先・設定環境が移ります。

🔹 例)お名前.comで取得したドメインをXserver Domainに移す → レジストラ移管

ドメイン移管を行う主な理由(管理・コスト・運用面)

  • 料金を安くしたい(更新費用が他社より高い)
  • 管理をまとめたい(複数のドメインを1社に集約して運用)
  • サポートを重視したい(電話サポートや日本語対応の有無)
  • サーバーと同一管理にしたい(例:ドメインとサーバーをXserverで統一)
    こうした理由で、サイト運営者や企業が定期的にドメイン移管を行っています。

レジストラ移管と名義移管(所有者変更)の違い

ドメイン移管には2種類あります。

種類内容
レジストラ移管管理会社を変更するお名前.com → Xserver Domain
名義(所有者)移管ドメイン所有者を変更する個人 → 法人、旧社員 → 新担当者

多くの人が行うのは前者(レジストラ移管)ですが、相続・法人化などでは名義変更(オーナー移管)も必要になります。

ドメイン移管の種類と仕組み

レジストラ移管とは?(お名前.com→Xserverなど)

レジストラ移管は、ドメインの登録情報を別会社へ移す作業です。
手続き中も、基本的にドメイン自体(URL)は変わらないため、Webサイトやメールは動作を維持できます。

ただし、DNSやSSL設定を同時に変更するとアクセス停止の原因になるので、設定変更の順序に注意しましょう。

名義(所有者)移管とは?

名義移管は、WHOIS情報に記載された登録者名義を別の人に変更する手続きです。
法人の合併や担当者交代などで行われ、移管申請の承認メールが旧所有者に届くため、必ず受信可能なメールアドレスを確認しておきます。

移管時に使われる「AuthCode(認証コード)」とは

AuthCode(Authorization Code)は、ドメインの不正移管を防ぐための暗号キーです。
現在のレジストラ(移管元)で取得し、移管先に入力して申請を行います。

💡 AuthCodeは「ドメインの鍵」のようなもの。
移管前に取得しておかないと手続きが止まります。

ドメイン移管の具体的な手順

① 現在の管理会社で移管ロックを解除

セキュリティのため、ドメインには「移管ロック」がかかっています。
移管を始める前に、現在のレジストラでロック解除(Transfer Lock OFF)を行いましょう。

❗ 注意:ロック解除後、24時間は再設定できない場合もあるので余裕をもって実施。

② 認証コード(AuthCode)を取得

各レジストラの管理画面から「AuthCodeの発行」を申請します。
メールで届く場合もあるため、登録メールアドレスが有効か確認しておきましょう。

③ 新しい管理会社で移管申請を行う

移管先(例:Xserver Domain)で「ドメイン移管申請」を行い、取得したAuthCodeを入力します。
この時点で費用(1,000〜2,000円前後)を支払う場合が多く、移管完了後に1年分の有効期限延長が自動で付与されます。

④ メール認証を行い、移管を承認する

移管申請後、登録メールアドレス宛に承認メールが届きます。
リンクをクリックして「承認(Approve)」を選択すると手続きが進行します。

⚠️ 迷惑メールフォルダに入ることが多いので要確認!

⑤ 移管完了後の確認ポイント(WHOIS・DNS)

  • WHOIS情報で「レジストラ名」が新会社に変わっているか
  • DNS設定が正常に反映されているか(サイト・メールが動作するか)
  • SSL証明書(https)の有効期限が切れていないか

これらを確認して、初めて移管完了です。

ドメイン移管にかかる期間と費用

一般的な移管完了までの日数(3〜7日)

移管申請〜完了までは、ドメイン種類や承認メール対応により3〜7営業日ほど。
ただし、.jpドメインや一部TLDでは即日完了することもあります。

費用の目安(1,000〜2,000円前後)

移管時に支払うのは基本的に1年分の更新費用です。
新規費用ではなく、ドメイン有効期限を1年延長するための更新料と考えるとわかりやすいでしょう。

移管時に更新1年分が含まれるケースも

例えば、現在の期限が「2025年6月」なら、移管完了後は「2026年6月」に延長されます。
つまり、更新+移管費用が一体化している場合が多いです。

ドメイン移管時の注意点とトラブル防止策

移管できないタイミング(登録直後・期限間近)

以下の条件では移管申請が拒否されます。

  • ドメイン取得から60日以内
  • 移管実施から60日以内(再移管制限)
  • 有効期限が7日以内に切れる場合
  • レジストラが不明・解約済み

✅ 目安:更新から30日以上、期限まで15日以上あるタイミングで行うと安全。

DNS・SSLの設定ミスによるサイト停止リスク

DNS設定を移管先で誤ると、サイトやメールが一時停止します。
ネームサーバー情報を引き継ぐ設定(DNS引き継ぎ)を忘れずに行いましょう。

メールアドレス変更で認証メールが届かないケース

WHOISやアカウントに登録されているメールが古いと、承認メールを受け取れません。
移管前に現在使えるメールアドレスに更新しておくことが重要です。

有効期限と自動更新設定の確認を忘れずに

移管手続き中に期限が切れると、ドメイン自体が停止します。
移管完了を確認するまでは自動更新設定をOFFにしないでください。

SEOへの影響はある?移管時のリスクと対策

ドメイン移管は順位に直接影響しない

ドメイン移管自体は、Googleなどの検索エンジン評価に直接影響しません
ドメイン名もURL構造も変わらないため、SEOスコアは維持されます。

ただしサイト停止・SSLエラーはSEOに悪影響

移管時にDNSやSSL設定が崩れて一時的にサイトが落ちると、クローラーがアクセス不能と判断して順位が下がることも。
移管中は必ず稼働監視を行い、エラー発生時は即修正しましょう。

安全に移管するためのチェックリスト

  • DNSレコードを移管先に事前コピー
  • SSL証明書の有効期限を確認
  • メールアドレス・AuthCodeの有効性を確認
  • 手続きは余裕をもって(期限15日前目安)

ドメイン移管後にやるべき確認事項

WHOIS情報の反映(所有者情報が正しいか)

移管後に「レジストラ名・登録者・メールアドレス」が新情報に反映されているか確認。
反映には最大72時間かかる場合があります。

DNS設定・メール設定の再確認

DNSレコード・MXレコード(メール設定)が引き継がれているかをチェック。
メールが届かない・サイトが開かない場合はここが原因です。

SSL証明書(https)が有効かどうか

SSLが移管時に無効化されるケースもあるため、https接続の有効性を必ず確認。
再発行または再インストールが必要な場合があります。

まとめ|ドメイン移管は正しい手順を守れば安全

AuthCode・DNS・メール認証を確実に確認

ドメイン移管は複雑そうに見えて、手順を守れば安全に実施可能です。
AuthCode・DNS設定・承認メール、この3つを確実に確認すればトラブルは防げます。

移管後は管理を一元化して運用を効率化しよう

複数ドメインをまとめておくことで、更新漏れや設定ミスを防ぎ、コスト管理も簡単に。
定期的に有効期限と登録情報を見直すことが、安定運用とSEO維持の鍵です。

投稿者プロフィール

スータブル・ソリューションズサービス担当者
スータブル・ソリューションズサービス担当者
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【有資格】
■事業免許
総務省 届出電気通信事業者 A-10-3067号
東京都公安委員会 事務機器商営業許可 第306660205689号
東京都 産業廃棄物収集運搬許可 第13-00-119879号
神奈川県 許可番号 01400119879号

■取得認証
情報セキュリティマネジメントシステムISO27001認証(登録番号 JUSE-IR-402)
情報処理支援機関「スマートSMEサポーター」(認定番号 第16号-21100052(18))