
オフィスのネットワーク構築費用の相場は?内訳や安く抑えるためのポイントを公開
「オフィスのWi-Fiが遅いので刷新したいが、いくらかかるのか見当がつかない」
「業者からもらった見積もりが適正価格なのか判断できない」
ひとり情シスとして奮闘する担当者にとって、ネットワーク刷新の予算確保は最大の難所です。2026年現在、Wi-Fi 7の普及や10Gbps回線の標準化により、ネットワーク構築の「相場」は数年前から大きく変化しています。
本記事では、ネットワーク構築費用の相場を「規模別」「項目別」に徹底解剖し、コストを抑えつつ高品質なインフラを手に入れるためのポイントをプロの視点で公開します。
目次
- 1 1. 【規模別】オフィスネットワーク構築費用の相場一覧(2026年版)
- 2 規模別の概算費用(設計・施工・機材代込み)
- 3 2. 見積書を解剖!費用の「内訳」とチェックポイント
- 4 ① 設計・設定費(技術料)
- 5 ② 機材代(ハードウェア費用)
- 6 ③ 施工費(工事費)
- 7 3. コストを劇的に抑えるための「戦略的発注」3つのポイント
- 8 ポイント1:工事と機材の「分離発注」を検討する
- 9 ポイント2:クラウド型管理(NaaS)の採用
- 10 ポイント3:配線のみ「Cat6A」で先行投資する
- 11 4. 2026年版:保守・運用費用の相場
- 12 5. 経営層を説得する「投資対効果」の伝え方
- 13 まとめ:ネットワーク構築は「将来への投資」
1. 【規模別】オフィスネットワーク構築費用の相場一覧(2026年版)
ネットワーク構築費用は、主に「接続デバイス数」「オフィスの広さ」「求める信頼性」によって決まります。
規模別の概算費用(設計・施工・機材代込み)
| オフィスの規模 | 想定人数 | 費用相場(税込) | 構成の目安 |
| 小規模オフィス | 〜10名 | 20万〜50万円 | 法人用ルーター1台、Wi-Fi 7 AP1台、有線5〜10箇所 |
| 中規模オフィス | 10〜50名 | 50万〜180万円 | UTM(次世代ファイアウォール)、L2/L3スイッチ、AP3〜5台、VLAN構築 |
| 大規模オフィス | 50名〜100名 | 200万〜500万円+ | 冗長化ルーター、10Gコアスイッチ、AP10台以上、認証サーバー(RADIUS)連携 |
【プロのアドバイス】
2026年現在、Wi-Fi 7対応の法人向けアクセスポイント(AP)は1台あたり8万〜16万円程度が相場です。安価な海外メーカー製でも6万円前後するため、以前のWi-Fi 5/6時代よりも機材費は高めに推移しています。
2. 見積書を解剖!費用の「内訳」とチェックポイント
見積書に記載される各項目の意味と、適正価格の目安を知ることで、過剰な請求を防ぐことができます。
① 設計・設定費(技術料)
ネットワークの「頭脳」を作る費用です。
- 基本設計費(5万〜15万円): ネットワーク構成図(トポロジ図)の作成や、IPアドレスの割り当て計画。
- 機器設定費(1台あたり1.5万〜3.5万円): ルーターのVPN設定や、スイッチのVLAN(部署ごとのネットワーク分割)設定。
- Wi-Fiサイトサーベイ(5万〜10万円): 専用機器を使い、電波の死角がないか、干渉がないかを事前に調査する費用。
② 機材代(ハードウェア費用)
2026年基準で選定すべき機材の単価目安です。
- 法人用ルーター(5万〜20万円): Yamaha RTX1300やCiscoクラス。多台数接続でもフリーズしない処理能力が必要です。
- UTM(セキュリティ): 本体15万〜40万円 + 年間ライセンス。サイバー攻撃から社内を守る必須装備です。
- PoEスイッチ(5万〜25万円): LANケーブル経由でAPに給電するハブ。10Gbps対応モデルは高価になります。
- LANケーブル(Cat6A): 従来のCat5eに比べ部材費は1.5倍ほどですが、10G時代には必須の投資です。
③ 施工費(工事費)
- 配線工事費: 1箇所(1通線)あたり1.2万〜2.5万円。
- 高所作業費: 天井の高いオフィスで、脚立以上の足場が必要な場合に数万円加算されます。
- 廃棄物処理費: 撤去した古いLANケーブルの廃棄費用(数千円〜1万円)。
3. コストを劇的に抑えるための「戦略的発注」3つのポイント
予算が限られている中で、品質を落とさずに安く抑えるテクニックを伝授します。
ポイント1:工事と機材の「分離発注」を検討する
配線工事は「電気工事業者」、機材設定は「ITベンダー」と分けることで、中間マージンをカットできる場合があります。
- 注意点: 責任分界点が曖昧になりやすいため、ひとり情シスが全体管理(ディレクション)できる場合に限ります。
ポイント2:クラウド型管理(NaaS)の採用
初期投資(CAPEX)を抑え、月額費用(OPEX)で賄う方法です。
- 例: Cisco MerakiやAruba Centralなどのクラウド管理型。
- メリット: 高価なコントローラー機材を買う必要がなく、設定変更もブラウザから一括で行えるため、人件費(運用工数)を大幅に削減できます。
ポイント3:配線のみ「Cat6A」で先行投資する
機材は3〜5年で型落ちしますが、配線は10年以上使います。
- 節約術: 今すぐ10Gbpsの機材を揃える予算がなくても、ケーブルだけはCat6A以上で引いておきましょう。後からケーブルを入れ替える工事費(人件費)に比べれば、部材の差額は微々たるものです。
4. 2026年版:保守・運用費用の相場
構築して終わりではありません。安定稼働させるための保守費用も予算に含めましょう。
- スポット保守: トラブル時のみ依頼。1回あたり3万〜5万円 + 部品代。
- 月額保守契約: 構築費用の10%〜15%(年間)が目安。
- 50名規模なら月額3万〜8万円程度。
- 内容:24時間監視、リモート復旧、ファームウェア更新代行。
5. 経営層を説得する「投資対効果」の伝え方
「100万円かかります」と言うだけでは、決裁は通りません。ひとり情シスとして、以下のロジックで攻めましょう。
- 「生産性ロス」の数値化:ネットが遅くて全社員が1日10分無駄にしているなら、50名で月間160時間以上の損失。人件費に換算すれば、わずか数ヶ月で構築費用の元が取れることを証明します。
- 「セキュリティ事故」の賠償額:古いルーターを使い続け、ランサムウェア被害に遭った際の平均被害額(数千万円)と比較し、UTM導入がいかに安い「保険」であるかを強調します。
まとめ:ネットワーク構築は「将来への投資」
2026年のビジネス環境において、ネットワークは水や電気と同じインフラです。安さだけで選ぶと、最終的にはトラブル対応という名の人件費で高くつくことになります。
本記事の相場を参考に、まずは「どこまでの品質(速度・安定性・セキュリティ)が必要か」を明確にし、複数の業者から相見積もりを取ることから始めてください。
投稿者プロフィール

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【有資格】
■事業免許
総務省 届出電気通信事業者 A-10-3067号
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東京都 産業廃棄物収集運搬許可 第13-00-119879号
神奈川県 許可番号 01400119879号
■取得認証
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